やさしい位牌ができるまで。。。職人の手により生まれる、世界に一つだけ。
やさしい位牌の丸みを帯びた、特徴的な土台。
触るとすべすべしていて、手に持った時に木のぬくもりを感じ、やさしさがあふれるように思います。
「おもわず撫でてあげたくなるような、ぎゅっと手で包んであげたくなるような形です。」
とおっしゃってくださったお客様も。
この丸い土台は、角材から始まります。
少しずつ角度をつけながら、少しずつ丸みを帯びさせながら、、、。
職人の手によって徐々に形作られていきます。
天然の木をそのまま削り出しているので、木目の出方や色のグラデーションなどが、それぞれ異なります。
削って初めて見える、それぞれの木の表情がいとおしくもあります。
人の顔や性格と同じように、木にもそれぞれの個性があるのです。
やさしい位牌の土台は全体的に丸みを帯びていますが、上面の角(肩の部分)は、あえてすっきりとしたラインが出るようにしています。
職人曰く、このラインを出す仕上げがとても気を遣う工程の一つでもある、とのこと。
このラインがあることで、「やさしい、やわらかい、親しみやすい」というお位牌の全体的な雰囲気の中に、一種の緊張感のようなものが生まれます。これがあるのとないのでは、印象が大きく変わってくるのです。
かわいらしく、親しみやすさの中に、どこかモダンな雰囲気も併せ持った、独特のフォルムでもあります。
性別や年代を問わず様々な方にお選びいただいているのも、このようないくつかの要素がミックスされていることで、ご自宅になじみやすい雰囲気になっているのかな、とも思います。
やさしい位牌は、日本の職人がひとつずつ手仕事で作っています。
工業製品など、均一な品質のものを大量に生産する場合、海外の方が技術力や生産力などにおいては、長けている分野もあります。
しかしながら、いのりオーケストラのお位牌・お仏壇・骨壷などの天然素材を使っているものは、大量に作る工業製品とは性質が異なります。
そのため、日本国内で、職人が、天然木の状態・木の性格などを見ながら、日本の気候に合わせ、木にとってのちょうど良い状態を探りながら組み上げていくという方法を採用しています。
たくさん生産することができず、年間に製作できる数には限りがありますが、このコンセプトに共感いただける方に、ひとつずつ心を込めて、お届けできればと思っています。
2015年にグッドデザイン賞をいただいた、「やさしい位牌」
流行などに左右されず、日本の住宅事情に合わせていただきやすいものであれば、、という願いを込め、限りなくシンプルな意匠を追求しました。
最近では、発表当初お求めいただいたお客様から、ご先祖位牌の作り替えや、ご両親のお位牌をおそろいで、、ということで、ご依頼いただくことも多くなってきました。
お客様にお選びいただけたことが、とても励みになっています。誠にありがとうございます。
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