いのりオーケストラの「ものづくり」そして「想い」
いのりオーケストラは、お母さんがつくってくれる「おにぎり」のようなものづくりを目標としています。シンプルだけど、なぜかすごく美味しい「お母さんのおにぎり」
なぜ、お母さんがつくってくれたおにぎりはあれほど美味しく感じるのでしょう?やっぱり、愛情という見えない調味料なのではないか?なんてことを思います。大量生産されるコンビニのおにぎりにはない、優しさと美味しさ。それは測れるものではなく、感じるもの。大切なものはいつだって目に見えないものが多く、その見えない部分にどれだけ心を込めて向き合えるか。
私たちの目標は、やっぱり「お母さんのつくる、おにぎり」のようなものづくりなのです。
いのりオーケストラのものづくりは、こんなところから始まります。2020年1月木材仕入れ担当が北海道へ。自分たちがこの木で作品作りをしたい!と思える木との出会いを探しに。 2021年に使用する樺桜を目で見て、選定。
木材を製材し、木目や特性を見て、その素材に一番適した商品を考える。ということ。
通常は、デザインがあり、そのデザインをつくるために素材を集めることが多いのですが、私たちはその素材を一番生かすことを一番に考え、素材に合わせて製作する商品を考えていきます。その為、毎年完成する商品の種類も木材も変化していきます。木に感謝し、木を生かすものづくりを志して。
「人間は直線をつくり、自然は曲線をつくる」
人間が自然に絶対に敵わないもの、それは曲線をつくるということ。だからこそ、その自然が生んだ曲線をどう生かすかを考え、製作する作品を決めていくのです。
自分たちが納得し、胸を張れるものだけを。
納得のいかないものは、製作中途中で弾かれていきます。同じ志を持ってくれている職人たちだからこそ同じ気持ちでものづくりが出来るのだと思っています。
仕上げには、本当に気を使ってくれている職人たち。お客様の顔を思い浮かべ、お客様に喜んでもらえるように。という志を持った職人だけがいのりオーケストラの商品を製作しています。
木は生き物です。その為、一つ一つ同じ物はなく、人の顔と同じ。わびさびは自然がつくる。
完璧なものをつくりたいなら黒く塗ってしまえばいい。同時に「らしさ」も無くなっていくでしょう。大量生産できないからこそ「らしさ」を表現できる。
木目を生かしてつくるには、木を見ながら、どの部分を使うかを決めて製作しなくてはいけません。一つ一つが人の顔のように違うから、それぞれの良さを生かすように向き合っていきます。それはプリントのように完璧ではないかもしれません、しかしそんなダメなところもチャーミングに見えてくる、それが生き物である木の良さ、個性を生かすということなのかもしれません。
利休に学ぶ、シンプルは難しい。
茶の湯とはただ湯をわかし茶をたてて、のむばかりなることと知るべし
これは千利休の言葉で、 茶の湯は難しく考えずにただお湯を沸かし、お客様に差し上げ、自らもいただく、というシンプルな行為であることを言っています。 「茶道」とは、難しいものではなく、とてもシンプルなものですが、シンプルな事ほど実はとても難しく奥が深いもの。とおっしゃっています。
いのりオーケストラのデザインは、足し算ではなく、引き算。引き算することで一番大切なことが浮き出てきて本質が見えてきます。そしてシンプルにすればするほど、ごまかしがきかなくなり、つくるのが難しくなっていきます。まさに職人泣かせなのです。
シンプルであることは、とても難しい。だからこそ。
完成した作品は、私たちにとっては「子ども」同然の存在です。愛情を持ってものづくりに向き合い、そして愛着を持てるものだけをお客様に届ける。売れるからそれをつくるのではなく、自分たちらしく自分たちが気にいったものだけをお客様にお届けする。ただそれだけです。
いのりオーケストラスタッフ&職人一同
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