森のように十人十色、その数108種類以上
自然の厳しさと豊かさを受け何十年~何千年もの時を経た、それぞれに美しい天然木。その魅力と美しさをそのままシンプルに。天然木のお位牌、「森の位牌シリーズ」です。
森の位牌 Collection
世界中から厳選した、森の位牌シリーズコレクション。生まれた場所・時代は違えど私たちと同じひとつ空の下、ひとつの太陽の光をうけて育った天然木。個性豊かな自然のアートです。
[ラインナップの中から入荷できた作品のみ販売しています。入荷待ち・非常に入手困難な素材もありますので、お探しのタイミングによる一期一会の出会いとなります]
メープル
Acer sacchrum 比重:0.72
シルクのように明るく滑らかな質感は木材の中では大変希少な存在です。そのやさしく穏やかな雰囲気は時代を超えた定番の人気を誇っています。見た目の美しさとあわせて、とても堅く強度のある特性があり建築内装やピアノ・バイオリンなどの楽器製作においても欠かせない素材となっています。
カナダの国旗の赤い葉やホットケーキで使われるメイプルシロップなどが樹液から採れる木として有名。玉粒状の鳥眼杢のあるものを「バーズアイメープル」という。また白い木肌は経年変化により柔らかな琥珀色に変化してゆく。年月を経てより落ち着いた深みのある色合いにはまた別の魅力があると言われる。
サクラ
Betula maximowicziana 比重:0.6
サクラは日本の象徴でもあり、花といえばサクラを指すものでした。日本古来から親しまれる優しくやわらかい木色は日本人がなんだかホッとしてしまうそんな印象があります。どこか懐かしく癒やされる、そんな不思議な魅力があるようです。
日本の四季に育てられた優秀な材として江戸時代から幅広く愛用されたという。現代でもその奥ゆかしい美しさは特別とされ楽器・高級家具などに重宝される。時代を超えて愛される日本の花、和の心のシンボルにも。
カリン
Pterocarpusindicus 比重:0.9
濃淡鮮やかな赤褐色と、重みのある耐久性に優れた木材で楽器や高級家具などに使用されています。3大唐木に次いで高級仏壇や家具等にも用いられますが、現在ではグレードの良い品は大変希少になりつつあります。
古くから工芸や家具に用いられ、唐木細工の素材としても代名詞的な存在。比較的木材としては重い部類になり、ずっしりとした質感と美しい色合いが特徴。産地によって名称が異なり総称してカリンと呼ばれます。
ウォールナット
Juglans 比重:0.64
マホガニーやチークとあわせて世界三大銘木のひとつ。ウォールナットは日本語に訳すと「くるみ」で、クルミ科の広葉樹になります。日本でいうクルミ材とは異なり、ナチュラルな焦げ茶色が特徴になります。
世界的にも有名な素材として著名なデザイン家具から身近な内装材まで、品質に応じて幅広く目にすることができる大変優秀な素材。深みのある色味と不規則な濃淡が観賞価値を高め、加工と仕上がりの良さからも高級家具には欠かせない存在となっている。
アマレロ
Euxylophoraparaensis 比重:0.75
鮮やかな黄色が特徴の木材です。名前の「Amarillo」もスペイン語で「黄色」という意味になっています。
滑らかな光沢をもつ質感ある仕上りが特徴。淡い橙色~黄色味を帯びたその色合いを活かして高級家具や内装にも用いられる。
一位(イチイ)
Taxuscuspidata 比重:0.51
イチイは漢字で「一位」と書くことから、縁起の良い木として親しまれてきました。心材はきれいな紅褐色で、木にも美しい赤い実を実らせます。
古く、仁徳天皇に納められたイチイで作られた笏が大変評価され、そのことから一位(イチイ)となったという説も。国内では北海道が優良な産地と言われる。現在では大きな材が少なく高価なことから、象嵌や仏壇などの素材として用いられ珍重されている。
インディアンローズ
Dalbergialatifolia 比重:0.85
ローズという名前の通り、切った時にほんのりバラの香りを漂わせます。アコースティックギターの材料として代表的な木材で、ギターボディのサイド&バック、フィンガーボード、ブリッジといった部分に使用されます。低音から高音までバランスが良く高品位なモデルにも使用されています。
ギターの材としてマホガニーと肩を並べる人気のインディアンローズ。ワシントン条約の付属書IIに指定され輸入に規制がかかっている希少材。今後は、市場からもどんどん姿を消えていくと予想される木材。他のローズウッド同様、切るとほのかにバラの香りが漂う。
楓(カエデ)
Acer 比重:0.77
ナチュラルな木目の美しさと、経年変化で飴色に変化するのが特徴の木材です。硬質で弾力性に優れているため、楽器やスキーの板などにも使われています。日本に馴染み深い材として指物家具にも愛用されます。
観賞用として園芸種も多い、日本でも馴染みのある樹木。カエデ属の総称としてイタヤカエデとも呼ばれ、粘りがあり曲げ木にも使用される。中でも「杢(もく)」と呼ばれる、木の模様が美しく装飾性が認められる部位を使用した作品。
榧(カヤ)
Torreyanucifera 比重:0.53
カヤは元々白く、時間を経ていくごとに美しい飴色に変化し、使い込むほどに高級感を増していく素材になります。寿命は1000年以上にも及び、また成長スピードも遅いため直径1.1mの大きさになるまでに300年以上の歳月が必要になります。
将棋盤や囲碁盤では最高級と知られるカヤ。プロの碁盤もすべてカヤを使用している。乾燥までに非常に時間がかかる木で、使用できるまで10年以上を要する。そのツルツルした木肌と上品な黄色は、製作していた職人が好きな木No.1と言っておりました。現在、日本のカヤは絶滅に近い状態にあり大変貴重な存在になりつつあります。
木曽ヒノキ
Chamaecyparisobtusa 比重:0.41
木曾ヒノキは日本三大美林の一つであり、日本の木の王様とも言われています。他のヒノキと比べて年輪が細かく、耐久性にも優れているため高級素材とされています。有名な建造物の一つには伊勢神宮があり、ご神体を納める「御樋代木(みひしろぎ)」として江戸時代の頃から、この木曾ヒノキが使われてきました。
高級材として広く一般に知られるひのきだが、中でも長野~岐阜県の木曽地域で生産される良質なひのきを木曾ひのきとして呼ばれている。耐久性が高く水や虫にも強いことで寺院建築や高級用途として現在でも重宝されており、光沢のある質感と香りには他に替えがたい魅力がある。
楠(クス)
Cinnamomumcamphora 比重:0.52
クスは木の中でもとても寿命が長く、樹齢2000年以上という人間のスケールを超えた巨木も存在します。耐朽性・防虫などの効力をもつ精油も有用で、その力強さと長寿から「生命の木」とも形容されます。日本に現存する巨木の大半がクスの木でもあり、その大きさから神社等の御神木として信仰の対象ともなり人々に愛されてきました。
日本の木として一般に親しみがある常緑広葉樹で綿密で細かな木目が特徴。クスは虫害に強く保存性が高いことから神社仏閣の建築・仏像彫刻にも用いられ、有名な作品が数多く現存している。衣服の保管に用いられる樟脳(しょうのう)はクスの木の精油の主成分でもある。
サティネ
Brosimumparaense 比重:1.1
サティネは無着色でありながら「木のルビー」とも例えられる非常に鮮やかな深紅の色が特徴の木材です。また趣のある光沢感があり、見る角度によって色味や木目などの雰囲気が変わって見える不思議な特徴もあります。
別名カーディナルウッド。鮮やかな色味と均一な木肌が特徴。その色素は染料として伝統的に用いられ幹や葉からは様々な薬効成分が研究されている。また非常に重量がありずっしりとした質感も好まれる。但し美しい色合い・質感は中心の一部分のみであるため実際に使用できる量は限られており、素材としての希少性をさらに増している。
サペリ
Entandrophragmacylindricum 比重:0.69
サペリはマホガニーに似た赤褐色の木材ですが、元々心材の部分は製材した時は淡紅色で日光や外気にさらされた際に赤褐色に色が深みを増していくため、経年変化を愉しむこともできます。
赤みを帯びた赤褐色の美しい色味が特徴。樹高は60メートルにも達する大木に成長する。高級材マホガニーと似ていることから同様に装飾用途として使用される。彩度の高い美しい色味から楽器や高級内装などに用いられることも。
ローズウッド
Dalbergia latifolia 比重:0.75
世界で最も称賛されている木材の一つで、数百年前から世界中で愛され「木の王様」とも言われてきました。古くはベルサイユ宮殿のルイ14世のベッドとイスなどに使われていたとされています。現在でもギター等の高級楽器・家具には欠かせない存在として語られており、今では入手が大変難しくなってしまった歴史ある銘木です。
名前の通り紫~赤色を含んだ美しい色味、奥深い質感によって世界で愛される銘木。厳密には異なる品種を総じてローズウッドと呼んでおり、種によって木を切った際にバラの香りがすることで知られる。高級家具・高級楽器などに用いられ年々希少となり非常に価値が高まりつつある。
ホワイトシカモア
Acer pseudoplatanus 比重:0.54
カエデ科の一種であるため別名グレートメープルとも言われている。高級弦楽器のストラディバリウスなどにも使用される貴重な素材。
ホワイトシカモアと呼ばれ、木材の中でも上品で気品ある乳白色。世界最高峰のヴァイオリンの材料にも使用され、流通量は極端に少ない。更に縮杢のホワイトシカモアは更に数が少なく、立米数百万円で取引されている。
黒檀(コクタン)
diospyros spp 比重:1.16
唐木三大銘木の代表格でもあり、言わずとも知れた世界の銘木です。仏壇はもちろん高級家具・楽器などへ慎重に用いられます。非常に高価で希少・耐朽性のある様子から「森のブラックダイヤモンド」とも。深みのある独特な味わいは他では代用できないと言われ、孤高の魅力をもつ銘木として長い歴史と共にその名が広く知られています。
仏壇やピアノなどの高級用途にのみ用いられる代表的な高級銘木。独特の照りのある光沢感と高級感ある濃茶~黒茶色が特徴。100年間に10cm程度しか直径が成長しないとも言われ、木材となる木は数百年の樹齢となる。現在でも非常に高価で希少とされている。
シャム柿
Cordiadodecandra 比重:0.85
シャム柿の「シャム」はタイの旧名から取ったものになります。しかし実際の産地は南米北部であり、時代の流れの中で本来とは関係のない名称がついたといわれています。実際に製材しないと表情がわからない材でもあり、現在では年々入手が難しくなり大変希少な素材となりつつあります。
名前の由来通り初期は黒柿の代用として迎えられたが、現在では同じくまたはそれ以上に大変希少となっている。美しい木目は黒柿・極上のウォールナットなどに例えられ独特の魅力をもつ。高級仏壇などにも使用される。別名はジリコテ。
セン
Kalopanaxseptemlobus 比重:0.5
整った木目はケヤキに似るとも言われ、明るく凛とした雰囲気が好まれます。身近な品にも多く用いられ、名前を知らずとも手にした事があるかもしれません。材質によって用途が変わり、ギターのボディや和太鼓の胴、下駄などに使われています。
日本にも自生するウコギ科の広葉樹。漆器の文化と共に広がり、ケヤキに似た特徴的な木目から家具などに用いられるなど、暮らしと文化に密着した定番の木材。
鉄刀木(タガヤサン)
Sennasiamea 比重:0.83
唐木三大銘木として広く認められた価値ある木材。非常に硬く耐久性に優れているため、その耐久性と「長く続く」という意味合いも兼ねて床柱などによく使われています。仏壇仏具においても大変重宝され、現在では良材が少なくなりつつあると言われています。
唐木三大銘木と呼ばれる中の一つ。黒檀・紫檀と並んで手に入りにくい。木材の重くて硬いさまが、まるで「鉄の刀のようだ」ということから「鉄刀木」の漢字が当てられる。
トチ
Aesculusturbinata 比重:0.53
多くの実をつけることから十千(トチ)という名前がつけられたとされています。また、実の数のようにいいことが舞い込んできますようにと縁起物とされることもあります。姉妹種となるセイヨウトチノキは「マロニエ」としてパリの街路樹として愛されています。日本でもトチの並木が街路樹として見られる場所があります。
比較的大きく成長し、黄金色の美しい肌目が魅力のトチ。近年では良質な材料は少なくなりつつある。淡い色合いと繊細な木目によりバイオリンの裏板などにも使用される。
パープルハート
Peltogynespp. 比重:0.88
その名の通り心材の部分が鮮やかな紫色~濃い葡萄色となる独特の色味が最大の特徴となっています。数ある世界の木材の中でも珍しいパープル系の鮮やかな色味は文化を超えて貴重とされています。その色味は日光の受け具合や経年変化により変化してゆき、最後はより落ち着いた味わいになってゆくと言われています。
マメ科の広葉樹で主に熱帯地域に分布する。重く頑丈な性質から加工が難しい反面、赤みのかかった美しい色が珍重されており、年月を経て紫の色味が落ち着き茶褐色に変化してゆく。その色味を目的に染料が採取されることもある。
ビルマチーク
Tectonagrandis 比重:0.69
ミャンマーの旧名「ビルマ」産であることからビルマチークと呼ばれています。経年変化によって自身に含むオイル成分で色に深みを持たせるため、古ければ古いほど高価であるとされています。そのため希少価値が高く、普段は高級家具や豪華客船のデッキなどで使用されています。
世界の木材の中でも最高級材の部類として重宝されているチーク。水や虫害にも強く自身に含む天然由来のオイル成分により長期間の使用に耐える性質をもっている。古ければ古いほどに価値が増すといわれ現在でも古材が高く取引されており、今後も希少性が高まってゆくと言われている。
ピンクアイボリー
Berchemiazeyheri. 比重:1.06
ピンクの象牙とも呼ばれ、大変希少価値が高い木材。その希少価値から一部では「木のダイヤモンド」とも呼ばれている。木肌は細かくてスベスベしており重厚、象牙と呼ばれるのもうなずける。森の位牌の中でも非常に人気が高い。しかしピンクアイボリーの良材は入手が非常に困難であり、数年に1回入手できるかどうか。というくらい珍しい。
南アフリカを産地とする双子葉植物-クロウメモドキ科の樹木。象牙のように綿密でなめらかな質感と鮮やかなピンク色系の木肌は木材の中でも非常に希少で流通も少ない。素材としても重厚で加工も困難だが、色合いの美しさから大変重宝されている。
ブビンガ
Guibourtiaspp. 比重:0.96
とにかく大きな木。現地ではブビンガの巨木を神聖なものとして「神様が宿る木」としてあがめて大切にしていました。その他、ギターやドラム、カホンなど音を奏でる楽器としても大変重宝されています。最近では日本古来の和太鼓の胴部分にもブビンガが使用されているようです。
美しさと耐久性を兼ね備えたアフリカ産地の木でアフリカン・ローズウッドとも呼ばれる。直径が3mに達することもあり大地に根付く巨木といった印象を持つ。硬さと耐摩耗性を持つ反面、加工については手間暇を要し困難である。独特の美しい模様や暗い紅褐色の質感が高く評価される。
ベリウッド
Paraberliniabifoliolata 比重:0.8
カスタネットなどにも使われている銘木。見た目はオリーブにも似ているような木目。日本では流通が少なくあまり出会うことはない木材。
西アフリカに主な産地をおくマメ科の広葉樹。濃淡が入り混じり、ギザギザと波打ったり時に不規則な動きをみせる独特な木目が特徴。その模様はゼブラウッドにも似ており代替品として使用されることもあるが、どちらも入手はたやすくない素材である。
本紫檀(ホンシタン)
Dalbergiacochinchinensis 比重:1.09
黒檀・鉄刀木と共に唐木三大銘木とされています。正倉院御物などにも紫檀を用いた作品が残っており古来より歴史ある高級銘木といわれています。仏壇はもちろん、楽器などでは三味線や琵琶などの材料としても重宝されます。大きく美しい素材は年々入手が難しくなっており貴重な材となっています。
三大唐木のひとつとして親しまれる高級銘木。気品ある美しい暗赤褐色の色合いと非常に硬く耐久性のある特性から内装材としてはもちろん、仏壇や位牌などにも好んで用いられる。いくつかの系統を総称して紫檀と呼んでおり色味や木目に若干個性がみられるが、いずれも貴重で価格も高価である。
松(マツ)
Pinus 比重:0.53
風格のある大木になる木が多く、世界遺産「三保の松原」など名勝地を演出する木。古くから浮世絵などにも描かれ日本人には馴染みが深い。その他、庭木・公園樹・寺社の植栽樹・盆栽など日本を象徴するものには必ずと言っていいほど松の木が含まれている。「THE 日本の木」である。
アカマツ、クロマツなどが知られ、その強くたくましい樹勢から芸術・家紋・庭木として愛用され日本でも古来より文化の一部として親しまれる。冬にも落葉しない姿は不老不死の象徴ともされ、松竹梅などとして縁起物とされている。耐久性に優れ、松自体から精製される松脂が水をはじく特性をもつことから橋や水中の杭など水辺で活躍する材料としても使われています。
モンゾ
Combretumimberbe 比重:1.2
木の硬さでは世界一を誇る木材。別名レッドウッドの名で流通していることもあるが、 これは[鉛:lead]を表しており直訳すると「鉛の木」と言われるほど金属のような硬さと重さが特徴。とにかく、硬くて重い木。
金属のように強靭な材質であるため、アフリカでは金属が使われる前までは鍬を作る際にこの木が使用されていました。心材は鮮やかな赤褐色から暗褐色で、経年変化で暗色になっていきます。
ヤニマツ
Pinus 比重:0.53
松の中でも特に脂の強い部分をヤニ松・肥松と呼び重宝される。風格のある大木になる木が多く、世界遺産「三保の松原」など名勝地を演出する木。古くから浮世絵などにも描かれ日本人には馴染みが深い。
日本でも古くから馴染みのある松の木で属種を含めると幅広い種類がある。天然のオイルによる独特の光沢が鑑賞用として評価される。特に脂の多いものだと透けるような艶と質感が生まれるという。
レースウッド
Euplassapinnata 比重:0.82
斑点のような模様が浮き出て、「斑紋杢」が見えるものがレースウッドと呼ばれます。杢の美しさから高級家具や高級車内装などに使用され、アコースティックギターなどではやさしく暖かみのある音を響かせる為好まれています。
街路樹としても知られるプラタナスと同じ種類の広葉樹。斑紋杢(はんもんもく)と呼ばれる独特の模様が現れやすく特に高価とされる。音色も含めてギターなどの楽器に用いられることがある。
楠(クス)[コブ杢]
Cinnamomumcamphora 比重:0.52
飛鳥時代の仏像には良くクスノキが使われていた。材や根から樟脳を得ることが出来るため、古くから虫よけにも使用される。その中でも珍しい楠のバール。バールと言えば杢の中でも王様のような模様で、自然の神秘が詰まっている。
くすの木としても一般に親しみがある常緑広葉樹で綿密で細かな木目が特徴。クスは虫害につよく保存性が高いことから箪笥や仏像彫刻にも用いられ、衣服の保管に用いられる樟脳(しょうのう)はクスの木の精油の主成分でもある。中でも鑑賞性の高いこぶ部分をつかった作品。
シカモア[縮杢]
Acer pseudoplatanus 比重:0.61
数億円の価値で取引される有名なバイオリン、かの「ストラディバリウス」にも使われている高級素材のひとつです。特に「縮み杢」という特徴的な模様が美しく出る素材はわずか数百本に1本以下とも言われる希少な品です。絹のように美しい見た目は比較できるものがなく、極上品は入手が非常に困難になっています。
ホワイトシカモアと呼ばれ、木材の中でも上品で気品ある乳白色。世界最高峰のヴァイオリンの材料にも使用され、流通量は極端に少ない。更に縮杢のホワイトシカモアは更に数が少なく、立米数百万円で取引されている。
ペアウッド
Pyruscommunis 比重:0.70
ペアーは英語で「梨」を意味するとおり、梨の実がなる木です。一部高級な果物として知られる洋梨ですが、古くは古代ギリシャから栽培されていたといいます。国内最上級を誇る豪華列車「ななつ星」のスイートルームにも採用、テーマウッドとして贅沢に使用された素材のひとつにもなっています。
実際に食用にされる梨とは異なりますが、美しい木肌と性質からリコーダーや小型の弦楽器、調度品などに用いられます。やわらかい肌触りとピンク味を帯びた優しい色味が特徴です。
屋久杉(ヤクスギ)
Sequoiasempervirens 比重:0.38
樹齢1000年以上の天然杉だけが屋久杉と呼ばれ特別な存在となります。屋久島の厳しい自然環境に耐えるため成長は非常に遅い反面、有用な樹脂分が多く密度の高い長命な樹木として現在も残っています。記録に残る最古としては1560年頃[現]鹿児島神宮の建築に用いられたと言われています。現在では伐採は禁じられているため古木や切り株・自然による倒木のみ使用しており、新たな入手が難しい大変貴重な素材となっています。
屋久島の標高500メートル以上の険しい山地に自生するものを屋久杉と呼んでいる。厳しい自然環境と孤立した立地から神聖な森とされ、伝承によれば2000年を超える樹木には神が宿るともいわれる。狂いが少なく特徴的な木目は一種の芸術品として驚くような高値がつけられる。
チェリー
Prunusserotina 比重:0.61
さくらんぼの木。日本のさくらんぼとは異なり黒っぽい実を付ける樹木。南米~カナダまで広く見られ、美しい木肌をいかした家具の材料として根強い人気を持っています。
やわらかな色とツヤの美しさから家具や工芸制作に重宝される。春の風物詩となる花を咲かす桜とは同じバラ科で、赤み、黄白色を貴重とした品のある雰囲気が根強い人気を持つ。保存性がよくきめ細かで優れた素材とされる。
バーズアイメープル
Acer rubrum 比重:0.7
丸い模様が特徴的で少なくとも100本、1000本に一本しか見られないとも言われる希少な木目。マーブルウッド=「木の大理石」とも呼ばれ、産出量がごく少なく非常に美しいことで希少とされています。英国を代表する高級車の装飾にも用いられています。
一般にメープルとして知られるカエデ科の落葉広葉樹。やわらかい色味と時々入る縞・色模様、絹のような美しい光沢が特徴。その中でも独特の模様をもつ鳥眼杢(バーズアイ)や波状・刻むような細かい杢がある品は特に希少で高価に取引されている。
マンゴー[縮杢]
Mangiferaminor 比重:0.75
南国の果実として有名なマンゴーはおよそ4000年も以前からインドで栽培されていたと言われています。果実と同じく樹木としても優秀で、なめらかな肌目が特徴です。温かみのある音色が出るとしてウクレレなどの楽器などで有名です。
アジアに分布が多く暖かい地域の樹木。食用とされるマンゴーの実を収穫されたあとの木を有効利用し家具や小物に生まれ変わっている。柔らかめで加工はしやすい。
モンキーポッド
Samnea saman 比重:0.56
CMソングとして個性的だった「この木なんの木、気になる木・・・」の映像でも登場するとても大きな木。実際のCMの樹木はハワイのオアフ島に今も現存している。枝の伸びる幅は60メートルに達するものもあり、近くで見上げるとまさに空を覆い尽くすような雄大なオーラをもつ巨木です。
不規則な縞模様が特徴的。日本でも見られるねむの木の仲間で、雨が降る前に葉を閉じることから現地ではレインツリーとも呼ばれる。ハワイの公園では涼しい木陰を求めて人や動物が集う憩いの中心にもなっている。
神代ニレ
Ulmus davidiana 比重:0.63
ニレは街路樹として世界でも愛され、メルボルン、デンマークなどが有名。数百年~千年以上もの長い間、地中の中に埋もれていた材を「神代」と呼びます。長い年月が経っても偶然の条件が整うことで腐食せず、奇跡の運命を辿った木とも言われます。埋もれていた材が偶然に見つかる形でしか入手できず、新たに造りだすこともできない性質のため大変入手困難とされています。
ニレは北海道から本州の北にかけて、寒冷なエリアに分布が見られます。割れにくい性質から、太鼓や臼、杵などに使われることも。
神代ケヤキ
Zelkova serrata 比重:0.69
数百年~千年以上もの長い間、地中の中に埋もれていた材を「神代」と呼びます。長い年月が経っても偶然の条件が整うことで腐食せず、奇跡の運命を辿った木とも言われます。埋もれていた材が偶然に見つかる形でしか入手できず、新たに造りだすこともできない性質のため大変入手困難とされています。
その美しさと優秀さから神社仏閣などに好んで用いられる。日本の材木においては最良の素材とも言われ、大木などの希少材は然るべき場所でのみ用いられる。
栗(クリ)
Castanea crenata 比重:0.60
秋の味覚として親しまれる栗の木です。古くは縄文時代から食料として、暮らしの道具として栗の木が身近にあったとも言われる、日本人にとってはとても馴染みのある樹木です。和家具や指物にも用いられ、良材が希少となってきた現代ではその価値が再認識されています。
栗材は耐水性、耐久性に優れていることから、小物以外にも古くから住宅の土台としての評価が高く、資源が豊かな頃には鉄道枕木としても多用されていました。
レッドオーク
Quercus rubra 比重:0.77
アメリカ大陸のどんぐりの木です。身近などんぐりの木と同じく、秋にはたくさんの実をつけ多くの動物たちの憩いの場となります。ホワイトオークに似ていますが、やや赤みを帯びた別の特徴をもつ木です。
紅葉の美しさから「レッドオーク」という名前がついたそうです。材質も硬く衝撃に強いため、高級家具やフローリングの床材、ドアの素材としても使われています。
マホガニー
Swietenia macrophylla 比重:0.66
「赤い黄金」とも呼ばれる代表的な高級材で、世界三大銘木のひとつ。高級家具・楽器などに好んで用いられています。和訳では「桃花心木」と表記し、赤みを帯びた美しい木肌が最大の特徴です。現在ではワシントン条約により許可のない伐採が禁じられており、種別によってはほぼ入手不可能な材もあるといわれています。
耐久性と加工性に優れた木材で、高級車のハンドルやダッシュボードにも使用されていました。交錯した木目を柾目に挽くと一定の周期で縞模様が現われ、その縞模様をリボンに見立てリボン杢とも言います。
オリーブ
Olea europaea、olea spp. 比重:0.85
オリーブの実やオイルなどで知られるあのオリーブの木。地中海沿岸に多く見られる樹木で、乾燥をした暖かい気候で育ちます。太陽の恵みに育まれたオリーブは太陽の樹とも呼ばれ、豊穣・繁栄の象徴ともされています。
樹木由来の油分に富んだなめらかな木肌、独特のアートのような縞模様が特徴的。
伊吹(びゃくしん)
Juniperus chinensis 比重:0.65
古くから庭園などの庭木などに好まれ、その佇まいにより特に禅宗の寺院に多くみられると言われます。現在でも庭木や街路樹として目にすることも少なくありません。ねじれるように四方へ枝を伸ばす生命力を感じる枝ぶりで、樹齢1000年を超える名木もあるといわれる。
丁寧に加工することでツヤと手触りが増す、粘り強さがある木材。耐久性や耐食性にも優れているが、大型の良材は少なく希少となっている。
欅(ケヤキ)
Zelkova serrata 比重:0.69
京都の有名な清水寺の舞台は78本のケヤキの柱に支えられています。釘を一本も使わない建築でありながら、現在に至るまで400年間もの間変わらない景観を保っています。また皇居宮殿内にて唯一の床板張りとされる「松の間(まつのま)」の床には87枚ものケヤキ材が贅沢に用いられています。
その美しさと優秀さから神社仏閣などに好んで用いられる。日本の材木においては最良の素材とも言われ、大木などの希少材は然るべき場所でのみ用いられる。
ハワイアンコア
Acacia koa A.Gray 比重:0.67
ハワイ原産、そしてウクレレの最高級材として非常に人気があります。南国を思わせるようなエキゾチックな木目と色合いはハワイの穏やかな風土を感じるようで、まさにハワイの樹ともいえます。ハワイの山から生まれ、同じくウクレレの素材としても非常に優れた特性をもつ不思議な繋がりがあります。現在では輸出が規制されており流通量は限られているのが残念です。
ハワイでは昔から「神の宿る樹」と呼ばれ大変重宝されていました。コアの木は成長が早く、1年で木の太さが約2.5センチ、高さが約60センチにも成長します。現在では風倒木しか使用されていない大変貴重な木材です。
ササフラス
Sassafras albidum 比重:0.46
特徴のある香りをもち、特に根の部分は香料や精油の原料として用いられることから別名シナモンウッドとも呼ばれます。現地では漢方薬などに用いられることもあるそうです。クスノキの仲間になるため耐朽性に優れており様々な用途に使用されます。
耐湿性に優れた木材であるため桶や船材として使われてることもある。
クラロウォールナット
Juglans californica 比重:0.62
三大銘木と呼ばれるウォールナットの中でも特に希少価値の高い木材。高級車の装飾や高級家具などに珍重されます。接ぎ木によって独特の模様が表れる、人と自然の偶然から生まれた銘木です。
ブラックウォールナットの亜種で北米産のブラックウォールナットに西欧のウォールナットを接木したものがクラロウォールナットです。木質はやや重厚で強靭、耐久性に優れています。
アサダ桜
Ostrya japonica Sargent 比重:0.73
日本では主に北海道で産出される木材。落ち着きのある色味は年月を重ねるごとに重厚になり艶がでるとも。強靭で割れにくい性質があるため農具、工具の柄、木型などに選んで用いられ、昔ながらの職人であれば知らずに手にしていることも。
カバ類の中では加工に至るまでの難易度が高く、難しい木材。ただし完成すれば濃い目の色合いとなめらかな質感が美しく特徴となる。
イエローウッド(モビンギ)
Distemonanthus benthamianus 比重:0.59~0.77
サテンウッドとも呼ばれその名の通り、サテン布のような質感を持ち、表面はシルクのような美しい光沢感がある黄金色の木材。1800年頃のイギリスでは、サテンウッドとローズウッドが2大人気でした。日本では箱根の寄せ木細工などにも好まれて使用されています。
常緑多雨林に分布するマメ科の木。最大直径はおおよそ1メートル程度であまり太くならないため、特に大きな素材は貴重となる。光沢のある美しい肌目をもとめて高級家具や室内装飾などに用いられる。
シルバーハート
Aningeriaspp. 比重:0.55
ギターなどにも使用される木材。別名アニグレとも呼ばれ、杢のあるものはサテンシカモアとも呼ばれている。
原産西アフリカの広葉樹。内側にミネラルを豊富に含むため加工は難しいが、シカモアにも似るとも言われる落ち着いた木目が重宝される。現在では突板として見かける事が多い。
黄金の木(アボガド)
Artocarpus
「黄金の木」と言っても過言ではない金色。これほど綺麗な黄金色の木は他に思い当らなく美しい。その独自の色は、仏僧の法衣などの黄色の染料に使われる。その他、仏像やガムランなどの楽器にも使用されている。
漢字では波羅蜜(パラミツ)と呼ばれ、世界最大の果実とも言われる大きな実をつける。
椿(ツバキ)
Camelliajaponica 比重:0.92
ツバキの花は古来から日本人に愛され、京都の龍安寺には室町時代のツバキが残っており、茶道でも大変珍重されている。冬場の炉の季節は茶席が椿一色となることから「茶花の女王」の異名を持つ。ツゲに似た質感できめ細かくスベスベして気持ちいい木肌。
樹高18m、胸高直径は50cmほどになる強靭な木。用途としては主に漆器や彫刻などの材料としても使われる中、椿からとれるツバキ油は朱肉の材料にもなっています。
キングウッド
Dalbergiacearensis 比重:1.2
キングウッドは名前通り木材の中の王様である。ローズウッドの仲間であるキングウッドは、現在では市場の流通はほとんどなく超希少な木材。フランスのルイ14世、15世の時代、そして英国家具の歴史におけるジョージア王朝時代には、パリの高級キャビネット工房が好んで用いた木材である。森の位牌、BEST3に入るほど深みのある美しさ。
キングウッドは木自体に蝋を含み、その天然の蝋から非常に美しい表面に仕上げることができる。その美しい肌目から楽器や高級家具、加工されて化粧単板としても利用されている。
パロサント
Burseragraveolens 比重:1.1
多くの樹脂と精油物質を含み、ほんのり甘い香りがある。濃褐色の材には 15%の樹脂を含む為、材は非常に重く、また非常に硬く、頑強である。高価な家具、調度品の製造に使われる。木の中でも珍しい緑が含まれた色味が特徴で世界一重い木リグナムバイタに似ている。
樹脂分が多く芳香があることから香料としても用いられていた。現地の言い伝えでは聖なる木という別名も持つ。独特な外観と希少性により黒檀・紫檀にならって緑壇とも呼ばれている。
ペロバロサ
Aspidospermapolyneuron 比重:0.75
日本ではあまり馴染みのない木ですが、海外では高級家具などにも使用されています。重みもあり木肌はツルツルで気持ちいい。108種類の中でもお気に入りTOP10に入れたい銘木。
ブラジル南部が主な産地。橙色が印象的な美しい色合いとやや重い存在感ある質感が特徴。内部に暗色の濃い筋が現われることもある。滑らかな質感と色合いがマッチした木肌は観賞用としても改めて注目されている。
カナリーウッド
centrolodiumspp. 比重:0.84
指物家具にも使用される木。落ち着いたオレンジ色が特徴。ブラジルを中心に分布するマメ科の広葉樹で、特徴的な色合いはフェルナンブーコにも似ています。中心部分にかけて色が濃くなり、黄色~オレンジ~濃赤の縞状の発色がみられます。
レッドハート
Sickingiasalvadorensis 比重:0.64
木象嵌や楽器などに使用される木。ピンクアイボリーに似た色味だが、少し赤が強いが総合的に魅力的な木材。
桑(茶色)
Morusaustralis 比重:0.75
江戸時代から江戸指物に重用され、老人に贈る杖の素材として用いられ国産材の中では最高級材に属する。また古くから弦楽器の材料としても珍重され、日本の歴史の中でも非常に重要な存在の木。島桑・山桑とあるが海外でも非常に人気がある木材である。
樹皮は和紙やロープを作ることがあり、黄色の染料にもなる。根皮は漢方薬の桑白皮で、利尿、暖下や咳止めなどの効果があると言われていて、桑の実は焼酎に漬けて薬酒にされたりもしている。
パオロッサ
Swartziamadagascariensis 比重:0.94
ギターや仏壇にも使われる銘木。紫檀に似ており、美しい縞模様を生かし、室内装飾材、高級家具として使用される
トチ[虎杢]
Aesculusturbinata 比重:0.63
栃の虎杢といわれる珍しい部分だけを使用した位牌。傾けると色々な表情を見せてくれる、これもまた自然が生み出すアートである。
初秋にトチノキから実がみのると、その種子を食用にして栃餅や栃の実煎餅になります。小学校の国語の教科書にも採用されている『モチモチの木』に登場する木は、このトチノキになります。類似種のセイヨウトチノキはパリのシャンゼリゼ通りの街路樹として有名です。
さるすべり
Lagerstroemiaindica
日本の公園に多くみられる木だが、材料としてはほとんど流通しておらず珍しい。見た目の通り、ツルツルしていて、きめ細かく肌触りが良い。
冬に葉を落とす落葉樹。約100日間、ピンクの花を咲かせるのが別名の百日紅という名前の由来となっています。
コーヒーの木
Coffia spp. 比重:0.75
扱いが難しく市場にはほとんど出回らないコーヒーノキ。数メートルある木から位牌として使える部分はごくわずかしかなく大変貴重な札になってしまった。木目が細かくツゲに似ている。
イペ
Tabebuiaspp. 比重:1.2
横浜には歴史ある名建築が数々あるが、その中の横浜大さん橋(くじらの背中)に使用されたイペ。とても固く頑丈な木。
イペは直径60cm~1m程の比較的大きな原木で、木の密度が極めて高いため非常に安定した性質を持ちエクステリア材などに長期間にわたって使用されています。
大葉菩提樹
Tiliamaximowicziana 比重:0.61
北海道産の大葉菩提樹。樹木は美しい枝ぶりと大きめの葉っぱが特徴です。仏教に関わりが強い菩提樹の仲間のひとつで、釈迦が悟りを開いたのはインド菩提樹の下といわれています。また大葉菩提樹の花言葉は「夫婦愛」となっています。
各地で知られる菩提樹と呼ばれる仲間の中で葉が大形なことから大葉菩提樹という名前で呼ばれています。初夏には淡い小さな花をたくさん咲かせ、自然の彩りの一部となります。同じグループに属する西洋菩提樹はリンデンと呼ばれハーブや蜂蜜の花として大切にされてきました。
チューリップウッド
Dalbergiafrutescens 比重:0.96
別名ピンクウッドとも呼ばれ、もっとも入手困難な木材の一つで白と赤のグラデーションが美しい。チューリップウッドは、ルイ15世、16世ご用達の木材であり、古典的な18世紀英国家具に広く用いられた。宝石箱やビリヤードのキューなどにも使用され高値で取引されている。見ているだけで吸い込まれるような魅力がある特別な木。
魅力的な桃黄色の心材にチューリップウッド特有の赤紫色、鮮紅色、淡紅色の斑紋の模様が入っています。『木の宝石』とも呼ばれています。
タモ[杢あり]
Fraxinusmandshuricavar.japonica 比重:0.74
プロ野球選手のバッドにも使われるタモ。そのタモのなかで非常に珍しい波のような木目の部分だけを使用して製作したもの。自然から生まれるアートのような模様が神々しい逸品です。
タモという樹種名の元ともなっている「たわむ=強くしなやか」という性質から家具材、住宅材はもちろん、合板、内部装飾、楽器や運動用具など幅広い用途に適しています。
キハダ[杢あり]
Phellodendronamurense 比重:0.48
キハダはまた飛鳥時代からの黄色染料で染めた布は信仰上重要な意味をもっていて、キハダの樹もまた神事に用いられていた。今回は、そのキハダの珍しい縮杢が表れている部分だけを使用して少量ですが製作しました。傾けるとギラギラっと美しい表情が現れます。
家具材、建築内装材などとして使われるほかにも、水質に強い木材のため枕木としての用途があり、建築では土台、流し場の板などに使われることもあります。
花梨(カリン)[コブ杢]
Pterocarpus macrocarpus 比重:0.9
花梨は実のなる木の一つで、薬用成分が含まれておりのど飴などに使用されています。その花梨のバール(コブ杢)は、古くから貴重な存在として日本間のテーブルなどの最も高価な家具として使われています。現在でも市場では非常に高価で取引されている一つです。コブ杢は見れば見るほど神秘的な木の中でも非常に貴重な部分です。
古くから工芸や家具に用いられ、唐木細工の素材としても代名詞的な存在。比較的木材としては重い部類になり、ずっしりとした質感と美しい色合いが特徴。
漆(うるし)
Toxicodendronvernicifluum 比重:0.57
遥か6千年も前から利用されてきた漆。漆塗りの伝統工芸は日本を象徴するものでもあります。その漆の木は、やさしい黄色(レモン色)をしていてとても美しい見た目です。
漆の木は海水に触れても腐ることがないため、昔は網のウキとしても使われていました。現在では鮮やかな黄色の色味を生かした家具や寄木細工、建具の鏡板などで使われています。
りんご
Malus spp. 比重:0.8
りんごの木は市場にはほとんど出回ることがなく木材としては大変珍しい。木肌はすべすべしていて、桜の木の色に似ており、やさしい印象。
ツゲ
Buxusmicrophyllavar.japonica 比重:0.75
ツゲの櫛が有名。古くは万葉集で女性に重ねてツゲの櫛を詠んだ和歌があるほどその歴史は長く、平城京跡から発見されることも。伝統的に細工物の材木として貴重とされ高価。とにかく木肌がツルツルで質感が高く、いつまでも触っていたいと思うほど肌触りが良い。
日本産のうちで最も緻密で均整な材の代表。材面を磨けば象牙のような艶が現われる。非常に成長が遅く樹齢1000年を超える希少な木でも直径は50センチ前後にとどまるほど。数百年の時間がそのまま価値になる大変な木材といえる。
栃(トチ)[杢あり]
Aesculusturbinata 比重:0.52
栃の珍しい縮杢がある部分を使用して作った完全限定作品。栃は切った断面がデジタルのような木肌が特徴でとても美しい。
比較的大きく成長し、黄金色の美しい肌目が魅力のトチ。近年では良質な材料は少なくなりつつある。淡い色合いと繊細な木目によりバイオリンの裏板などにも使用される。
ホーリーウッド
古来から中米の先住民の間で「ホーリウッド(パロサント)=神の木」と呼ばれており、清めの儀式などに使われる木です。こちらのホーリーウッド、入手は非常に困難で希少性が高く、「幻の香木」とも言われており、匂いはほんのり甘いミントのような何ともいえない良い香りです。
ブラックアンドホワイトエボニー
比重:1.1
日本語で言うと「斑入黒檀」。白い部分が多く、そこに墨汁で線を描いたような神秘的な模様が特徴。その中でも模様が美しく出る部分だけを使用。大きな板材からごく少量しか製作できない大変貴重な作品。
神代クス
Cinnamomumcamphora 比重:0.52
平安時代の古文書にも記されている貴重な木。和歌山県・有田川から800年の時を経て掘り出され、樹齢は1000年。ということは1800年前の木という事になる。何とも言ってもこの神代クス、香りが素晴らしく、「どんな香り?」と聞かれても説明できない、あえて言うのであれば、神々しい香りとしか表現できないほど素晴らしい香り。
虫害や腐敗に強いため、古来から船の材料として重宝されていました。古代の西日本では丸木舟の材料として、また大阪湾沿岸からは、クスノキの大木を数本分連結し、舷側板を取り付けた古墳時代の船が何艘も出土されています。
神宮杉(ジングウスギ)
Cryptomeria Japonica 比重:0.45
木材を扱う人たちの間でも望んで手に入るものではないことから「神のご縁」として特別な存在の伊勢神宮杉(御山杉)。もちろん一般には伐採が許されておらず二十年に一度の式年遷宮の建て替えの際に日本全国の銘木と共に使用されるのみです。しかし、ごく稀に台風などで倒れたものだけが御山杉(みやますぎ)と名を変えて市場に姿を現し、数ある御神木や全国の銘木の中でも最高級の銘木として取引されています。
国産材の代表で、肌目は粗く年輪がはっきりしているのが特徴です。古木になると独特の木目になる木もあり、一般材だけではなく高級材まで幅広く使われています。
クラロウォールナット[杢あり]
Juglans hindsii 比重:0.47
多彩な木目が特徴の木工家憧れの木材。自動車の内装や船の高級内装などに使われることも多く、ウォールナットの王様。世界三大銘木と呼ばれるウォールナットの中でも特に希少価値の高い木材。接ぎ木によってのみ生まれるごく希少な素材です。対になった木と木がひとつになる過程で独特な模様が表れるといわれています。
ブラックウォールナットの亜種で北米産のブラックウォールナットに西欧のウォールナットを接木したものがクラロウォールナットです。木質はやや重厚で強靭、耐久性に優れています。
パドック
Pterocarpus. soyauxii 比重:0.85
花梨の仲間で、知ってる限りこれほど鮮やかな赤みが美しい木材を知らない、まるで口紅のよう。パドックはその鮮やかな赤が美しく、マリンバなどの鍵盤打楽器やギターなどの材料にも使われています。
時間を追って紫檀に似た濃い赤紫色になる経年変化の激しい木材です。一般的に均一な色調を示すことは少なく、縞模様になることが多い木です。
フェルナンブーコ
Caesalpiniaechinata 比重:1.28
非常に高価で珍しい木。市場にはほとんど流通してなく次は入手出来るかわからない。バイオリンの名器として有名なストラディバリウスに合わせる弓に使われていることで有名。重みがあり、人工的には出せないような落ち着いたオレンジ色が印象的。別名ブラジルウッドとも呼ばれブラジル国の国名の由来になっているとも言われています。
昔は木材としてではなく、染料として使われていました。ポルトガル語で赤い木を「ブラジル」と呼んでいたことから現在のブラジルという国名がついたとされています。
イエローポプラ
Liriodendrontulipifera 比重:0.51
別名アメリカンホワイトウッドとも呼ばれ、木のおもちゃなどにも使われる木材です。今回は、イエローポプラでは珍しくメロンのような薄い緑色の部分を使用しました。やさしくて、品の良いグリーンがとても綺麗です。
樹高は25~37m、直径60~90cm、時にそれ以上になります。滑らかな木肌をしています。
朴(ホオ)
Magnoliaobovata 比重:0.61
珍しいグリーン系の色味の木材。森の中でもひときわ大きな葉をつけている木で、その葉は芳香があり、殺菌作用があるため食材を包んで、朴葉寿司、朴葉餅などに使われていた。
戦後の復興期に電気こたつが普及し始めた時、こたつやぐらの骨材として大量に使われていました。また、刃物が錆びない性質があるとされているため、刀の鞘には朴の木だけが使われています。
さわら
Chamaecyparispisifera 比重:0.4
木曽五木の一つ。木曽五木とは、江戸時代尾張藩により伐採禁止になった木曾谷の5種の中の一つ。柾目まっすぐで綺麗、ヒノキに似ているがほんのりピンク色の部分もありやさしい印象。
ヒノキ科の木材でもヒノキのような匂いがないのが特徴です。用途としては匂いがつくとあまりよくないとされるお米に関連した飯台、お櫃や水に匂いをつけたくない水桶などに使用されてきました。
台湾ヒノキ
Chamaecyparistaiwanensis 比重:0.48
台湾の海抜1,000m以上の高い場所にしか分布しておらず、その中でも珍しいヒノキ。独特の芳香を持っており、ヒノキの香りとバニラの香りを混ぜたような甘い香りが特徴的。台湾では樹齢千年以上の巨木があり、屋久杉と同様に保護されている。今回使用しているものは、古木で匂いも強く、古代檜とも呼ばれるもっとも入手困難なものです。
ヒノキは日本と台湾にのみ分布した木です。木曾には最高で樹齢450年のものが生息しているものもありますが、台湾では樹齢2000年のものが生息しています。
紅ヒノキ
Chamaecyparisformosensis 比重:0.37
台湾の海抜1,000m以上の高い場所にしか分布されてなく、その中でも珍しいヒノキ。独特の芳香を持っており、ヒノキの香りとバニラの香りを混ぜたような甘い香りが特徴的。台湾では樹齢千年以上の巨木があり、屋久杉と同様に保護されている。今回使用しているものは、古木で匂いも強く、古代檜とも呼ばれるもっとも入手困難なものです。
日本では建材として最高品質のものとされています。建築、土木用、船、器具、彫刻など用途も広く、樹は庭園樹、盆栽、生け垣などに利用します。
ココボロ
Dalbergiaretusa 比重:1.1
ローズウッドの仲間で色と光沢は素晴らしく、木肌に表れるオレンジとブラウンの木目は類を見ないほど個性的で綺麗。チェスの駒や楽器に利用されることが多く、市場でも高価で取引されている。現在はワシントン条約により輸入は禁止されている。
樹脂を多く含む性質をもつ。その油分によって美しい光沢が生まれ、同時に耐朽性も持ち合わせている。加工時にはわずかに芳香がする。現在ではワシントン条約の一部に登録されており取引には許可が必要となる希少な木。
グラナディロ
Platymisciumyucatanum 比重:0.79
ギターの指板や仏壇などにも使われている木。小豆の色みたいで黒檀に近い木の質に感じ油分がありしっとりとしている。
インディアンローレル
Terminalia spp. 比重:0.85
ずっしりと重量感があり、高級感を感じる木。ウォールナットの高級版という印象を受ける。市場では月桂樹という名称で出回っていることもある。
ローレルは樹高が30mほどで胸高直径は約1mほどになる木です。とても美しい木材でインドでは貴重材とされています。ドアや階段の高級指物、羽目板にも用いられます。
パパイア
Carica papaya L. 比重:
フルーツとして有名ですが、木材はほとんど市場に流通していません。あまり大きな木ではなく、切って加工した感じは桑に似ています。
ニャトー
Palaquium spp. 比重:0.89
ギターなどにも使用される木。マホガニーに似ており杢の入っているものは珍しい。
日本のカバ材に似た落ち着いた雰囲気を持ち、細かめの木目が特徴。比較的多岐にわたる樹種が同じ呼称として呼ばれることがあり、個体の性質には個性が見られる。その見た目から南洋桜とも。
霧島杉(キリシマスギ)
Cryptomeriajaponica 比重:0.45
南九州の霧島火山系一帯から産する木で、現在ほとんどが社木となっており、風倒木や枯木しか使用できない稀少な木材です。霧島杉の笹目などは、日本建築の天井などに使用されることもあり、模様が大変美しい日本の木です。
国産材の代表で、肌目は粗く年輪がはっきりしているのが特徴です。古木になると独特の木目になる木もあり、一般材だけではなく高級材まで幅広く使われています。
クヌギ
Quercusacutissima 比重:0.85
ドングリの実がなる木。クワガタやカブトムシが集まる木としては最も有名な木です。名前の由来は国の木の「国木(くにき)」から「くぬぎ」になったとも言われています。
材は耐久性が高く、杭や神社の鳥居にも使われる。クヌギの『椚』という漢字はここから由来しています。最近ではシイタケの原木としても利用されます。
シュリ桜
Prunus ssiori 比重:0.62
山桜やチェリーに比べると赤みの強い桜。シュリザクラは性質が非常によく、見た目にも美しいことから家具材に好まれる木です。しかし家具材として本物の「シュリザクラ」はかなり高価なものとなり、入手は難しくなっています。
日本の四季に育てられた優秀な材として江戸時代から幅広く愛用されたという。現代でもその奥ゆかしい美しさは特別とされ楽器・高級家具などに重宝される。時代を超えて愛される日本の花、和の心のシンボルにも。
マースルバーチ
Betula spp. 比重:0.69
大変珍しくなかなかお目にかかることのない木材です。マスールバーチとは樹木がまだ細く、若い時期に極小さな幼虫が入り虫食いにあい、それを樹木が埋め戻そうとして樹液を出します。その痕が全体に入り特徴的な杢の表情になることを言います。木は生き物であり、強い生命力であることを教えられる代表の木と言えるでしょう。
モパーネウッド
Colophospermummopane 比重:1.08
フルートやオーボエなど、主に楽器材に使用されている銘木の一つ。削ると木肌がツルツルしていて触っていて気持ちいい木材。
黄金檀(オウゴンダン)
Cordia spp. 比重:0.8
黄金のような黄色が特徴的な木。模様が大味で虎のような不思議な表情があります。流通の少ない木材であり、仏の世界ともつながりが深く、仏壇や数珠にも使われることがあります。
直径20cmを超えるのは稀と言われる小径な木。それだけにまとまった素材は希少となる。「黄金」に例えられるように適度な天然油分により美しい光沢を放つ。
パーローズ
Swartziafistuloides 比重:0.74
別名「アフリカ紫檀」と呼ばれており、赤道直下のアフリカを産地として直径1メートル程にも達する樹木です。磨くと渋い光沢がとても美しい木。とても耐朽性があり硬いため家具や調度品などに用いられます。チューリップウッドやカナリーウッドを思わせる芯材部分のはっきりとした色味が特徴的です。
栴檀(センダン)
Meliaazedarach 比重:0.65
昔は仏像などにも使われていた木材。
成長が早く、25~30m、直径は1mほどまで成長する巨木です。比較的暖かい地域に自生する樹木で日本では四国や九州以南に分布します。寄せ木細工や琵琶などの楽器材に使われています。
山桜(ヤマザクラ)
Prunusjamasakura 比重:0.62
日本の里山に馴染み深い桜の木、山桜です。日本古来から親しまれやさしく、やわらかい木色は日本人がなんだかホッとしてしまうそんな印象があります。
日本の四季に育てられた優秀な材として江戸時代から幅広く愛用されたという。現代でもその奥ゆかしい美しさは特別とされ楽器・高級家具などに重宝される。時代を超えて愛される日本の花、和の心のシンボルにも。
ホワイトオーク
Quercusalba 比重:0.75
「森の王」とも呼ばれるホワイトオーク。その強度と耐久性、しなやかさで、古くから高級家具や北欧家具などにも使われてきました。温かみのある色合いが気に入っており、いのりのおうちやA4仏壇などの材料としても代表的な木材です。
木理は通直で材質は重厚で強靭な木です。昔は金属やガラス、プラスチックなどはなかったため酒などの液体状のものは木の樽に入れていました。お酒に香りをつける役割も持っていたため今でもウイスキーやぶどう酒の樽には欠くことのできないものです。
ブナ
Faguscrenata 比重:0.75
ブナはその雄大で美しい姿から森の女王や森の母などと呼ばれています。ハンス・J・ウェグナーデザインのYチェアなどでも代表的な木材として使用されています。白く、温かみがありホッとする色合いと肌触りは、まさに母のような包容力を感じます。
木目はきめ細かく、最大の特徴である小さな斑点が全体に入っており、色は淡くピンクがかった乳白色をしています。加工性に優れ、主に家具材や木製の玩具などに使用されています。
チンチャン
Dalbergia oriveri 比重:0.53
ローズウッドの部類に入る木材。ローズウッドの中でも比較的赤みがあり、本花梨のような深い色合いを見せる。木の性質は、重硬で木理は交錯し、加工が困難。耐久性に優れ、仏壇、楽器などに使用されています。
ビリンガ
Nauclea DiderrichiiMerrill 比重:0.89
黄色からオレンジ色をした綺麗な木材です。カナリーウッドやペロバロサにも似た色合い。耐性があり比較的重い、磨くと光沢が出る木材である。
黒柿(クロガキ)
Diospyros kaki 比重:0.85
黒柿の出る確率は1万本に1本ともともいわれ、希少価値が高い木材です。正倉院御物の中にも、黒柿を用いた工芸品や厨子、供物台などが多く残っており、黒柿は日本文化にもっとも深く関わっている木の一つです。
柿の木が数百年の樹齢を重ね古木になると稀に墨で書いたような縞紋様が入るのが黒柿です。別名「神秘の銘木」とも言われています。老木でもあるため、使える材の部分はとても少なく、とても貴重なものとなっています。
青黒檀(アオコクタン)
Diospyrosmollis 比重:1.15
青黒檀は、木の中では最高ランクの希少材で、幻の木と言われています。現在は生産国からの輸出、取引が禁止されている木材であり、国内の在庫分がなくなれば二度と入手不可能な木材。
青黒檀と呼ばれる理由としては導管中に青緑色の物質が詰まっており、製材すると青緑色がかって見えるためです。時がたつと、黒さが増し真っ黒になります。「幻の黒檀」とも呼ばれるとても稀少な木材です。
紅木(コウキ)
Pterocarpussantalinus 比重:1.26
最も入手が難しい木材の一つ。非常に木の目の密度が高い為、固く水にも沈む程重い木。芯の部分は高級三味線などに使われており、紅木の良材でつくった三味線は価格にして数百万円以上の価格で取引されています。
最も重厚な材の類に入っている木です。昔は日本で拍子木という音具にも使われていました。
モミの木
Abies firma. 比重:0.44
クリスマスツリーの木でもあり、北欧では現在でも本物のモミの木が使用されます。外国のイメージがあるモミの木ですが日本にも幅広く自生する馴染みのある木です。凛とした美しい枝ぶりで庭園や神社の境内などでも見られます。整った木肌は純粋無垢な美しさがあるといわれ、冠婚葬祭に関連する品々に好んで用いられました。
ヒノキやスギなどに並んで消臭抗菌などの成分を多く含む清浄効果のある樹木として注目されている。かつて皇居内にも数百本もの樹木が生い茂っていた。軽くて美しい木目は様々な用途に幅広く活用されるが国内産の良材は減少しつつある。
榎(エノキ)
Celtis sinensis var japonica 比重:0.75
江戸時代に作られた旅行者のための目印、一里塚に植えられる木は多くが榎でした。大きく広がる枝葉は旅人に癒やしの日陰を提供してくれる事から「木」に「夏」という漢字になったとも。実は食用もでき、多種多様な生き物たちが命を繋ぐオアシスでもあります。元々は「縁の木」と呼ばれ、縁結びのご利益があったという伝承も語られます。
ケヤキにも似る落葉樹で夏には多くの実をつける。また木材としてはもちろん樹皮も有用で繊維源として用いられる。最後には薪材としても優秀なため、最後まで万能に使える有用な木として古くは城内や敷地内に好んで植えられた。エノキ茸が生える木としてその名前の由来にも。
メタセコイア
Metasequoia glyptostroboides 比重:0.4
化石から見つかるのみで当初は絶滅した種とされるも1945年に現存していることが発見された「生きる化石の木」とも。その後、貴重だった苗木が皇室に贈られ全国に広まったと言われています。まっすぐに育つ端麗なシルエット・燃えるような紅葉は唯一無二の存在感があります。滋賀県のメタセイコア並木は日本街路樹100景にも。
日本の学者により発見された由縁ある木。生命力旺盛でとても早く育つため、強度を優先される建築材などには用いられない。その代わり街路樹や鑑賞樹として広まり、改良された園芸種もみられる。
オリーブアッシュ
Fraxinus americana 比重:0.68
アッシュの中でも独特の色味と模様を呈する材はオリーブアッシュと呼んで特別に扱われます。暗褐色の縞模様はオリーブの木に似ており、特にバールと呼ばれる杢目部分は自然のアートとなり複雑な模様を描きます。
アッシュには幅広い品種があり産地によっても特性が異なる。アッシュ自体は強度と粘りのある優秀な素材としてバットやスティックなどスポーツ用具に愛用されている。摩耗に強く頑強な木として知られる。
真黒(マグロ)
diospyros spp 比重:1.16
黒檀の種の中でも真っ黒に近い部分だけが真黒(マグロ)と呼ばれています。希少な黒檀材の中でも非常に少なく大変貴重な品です。
仏壇やピアノなどの高級用途にのみ用いられる代表的な高級銘木。独特の照りのある光沢感と高級感ある濃茶~黒茶色が特徴。100年間に10cm程度しか直径が成長しないとも言われ、木材となる木は数百年の樹齢となる。現在でも非常に高価で希少とされている。
檜(ヒノキ)
Chamaecyparis obtusa 比重:0.41
世界からみても大変優秀で最高級の材と言われるヒノキ。国内にも広く分布し古来から寺院建築などに用いられました。通常の木材とは逆に伐採後200年はさらに強度があがるとも言われ、現存する世界最古の木造建築物群でもある五重塔では1300年間、現在に至るまでその役目を果たしています。
綿密で滑らかな木肌は独特の美しさをもつ。防腐・殺菌効果をもつ精油も豊富に含まれており第一級の素材として檜造りの家・檜風呂などに重用される。他の木では替えがたい魅力と性質から現在では大型の良材はほぼ枯渇状態にある。
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